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子どもの脳を傷つける親たち/友田明美 読んだ

マルトリートメントはまだ聞き慣れない言葉だけど、子どもへの様々な虐待のことで、それが子どもへ与える影響が書かれていた!

 

身体的虐待を受けた子どもは、脳の痛みを伝える部分が細くなるそうで、痛みに鈍感になるよう脳が変化するそう。

 

性的虐待を受けた子どもは、左脳の視覚野が縮小しするそう。その部位は細部を記憶する役割を果たすそうで、記憶力に影響が出たり、意識がとぶといった乖離の症状が出たりするそう。

 

言葉による虐待を受けた子どもは、聴覚野が肥大化するそう。…ん?肥大?と一瞬思ったけど、聴覚野は小さい頃にシナプスが爆発的に増え、その後は聴覚野を効率よく使えるようシナプスを減らすのが普通らしい。木を剪定するようなイメージ。しかし、うまく減らすことができない。こうなると、人と会話が負担になる等し、適切なコミュニケーションが取れなかったり、人間関係が築きづらくなったりするそう。

 

ネグレクトを受けてきた子どもは、脳内の報酬系がうまく働かないらしい。マルトリートメントを受けていない子どもは、ゲームに勝てばお金がもらえると聞くと、報酬系の部分が活性化するが、ネグレクトを受けた子どもの報酬系には変化が見られないらしい。このことは、日常の中で幸せや喜びを感じづらいことを意味し、自分を満たす為に薬物やアルコール依存等の強い刺激を要する可能性が高まるそう。

 

脳が変化するなんて、悲しくもその状況に適応しようとする人間の力なんだと知った。

 

本には、マルトリートメントを受けた場合はどのように回復を目指していくべきかや実例が書かれてあった。

 

 

昨今、子どもの知育教育を巡り、教育論の展開や教材購入が加熱しているように感じるが、子どもにとって大切なのは、自分の目を見て微笑んでくれる、自分の行動を見守ってくれる、甘えたい時に甘えられる養育者なんだなと実感した。結局難しいことじゃなく、基本的なことなんだな。

 

自分の欲望ばかりを優先させようとせず、子どもへの愛を大切に意識しようと思う。